2010年5月15日土曜日

スイカは野菜か果物か?

照りつける夏の日差し。熱い太陽。立ち昇る陽炎。麦わら帽子に虫取りあみの子供たち。姿を見せぬセミたちの大合唱。
そして、縁側に蚊取り線香とよく冷えたスイカ。お父さんはこれでビールがあれば最高である。 
 
 スイカの原産地はアフリカのカラハリ砂漠で、日本へは16世紀ごろ中国経由で渡来したといわれる。 中国つまり西方からきた瓜ということで「西瓜」の字が当てられる。現在栽培されている甘味のあるものは明治時代から品種改良重ねて作られてきたものだ。 普通は吐き出す種も食べられ、フライパンで炒めて皮をむいて中の白い部分を食べる。中国料理にも使われている。
 
 さて、西瓜は野菜か果物かという論争はあちこちで見られさして珍しいものではない。 甘味があって庶民の代表的「果物」ともいうべきスイカが実は野菜だとしたら、ちょっとがっかり(?)である。
しかしスイカは野菜に分類するのが正しいだろう。果物と野菜の違いは果実が樹になるか地面に這ってできるか、といわれる。 甘味があって樹になるものが果物だとしたら、スイカはこの範疇から外れ野菜である。 それにスイカはウリ科の植物。ウリを果物という人はいないだろう。こう考えればスイカを野菜と定義するのは致し方ないといえる。
 普通果物とされていても実は野菜というものはメロンやイチゴなどスイカの他にもある。結局の所これらはたまたま「甘い野菜」というだけのことなのである。 
 
 夏はスイカの他にもキュウリやとうもろこしなど、野菜がおいしくなる季節でもある。 冷えたキュウリに生味噌をつけてガブリ、なんていうのも乙なものかもしれない